この度、弊社の共同研究成果をマイクロバイオーム(微生物群集)を対象とした国際学会において報告することとなりました。
テーマは次の四つになります。
1. 好熱菌による海草繁茂の研究成果
2. 好熱菌による魚、鶏、豚、牛、並びに圃場の土に対する研究成果 (ウイルスに対する制御を含む)
3. 共同研究先(三菱ケミカル様)との有胞子性乳酸菌に関する研究成果(家畜に対する暑熱対策)
4. 新しい経鼻ワクチンに関する基礎研究成果(弊社の新規研究成果)
これらの研究テーマについて報告することとなりました。
特に、ウイルス制御については、好熱菌発酵産物にエンベロープを持つ幅広いRNAウイルス種に対して感染力を抑制する機能が明らかとなり、特許申請するとともに、その作用機序の一部について報告しています。
現在、社会的問題となっているコロナウイルス、インフルエンザウイルスに対する感染力の抑制効果があることが判明しました。
消毒剤は、自然環境との共生という視点からはかけ離れざるを得ませんが、好熱菌発酵産物は、腸内細菌、土壌細菌、海洋の底泥細菌の共生を可能とする資材です。ウイルスに対する制御が可能ということは、消毒剤とは異なる形で環境共生が可能となることになります。
すでに、好熱菌発酵産物には、温暖化ガス発生抑制として、土壌からの一酸化二窒素の発生抑制や家畜の腸内におけるメタン産生菌の減少に関して知見を得ていますが、この作用機序にウイルスの制御が関与している可能性があります。
現在、詳細な解析を進めていますが、随時、発表していく予定です。
関連して、以下のコーネル大学のプレプリントサーバにおいて投稿し、学術論文として投稿準備中です。
[関連URL]こちらへ
共同研究機関(理化学研究所)によるプレスリリースURLはこちらへ(昆虫を介した環境保全に関わる研究: オランダの環境科学雑誌)
共同研究機関(理化学研究所)によるプレスリリースURLはこちらへ(家畜由来の温暖化ガス発生抑制に関する研究:イギリスの応用微生物学雑誌)
共同研究機関(九州大学)によるプレスリリースURLはこちらへ(同上)
日本農芸化学会2022年トピックス賞こちらへ(好熱菌発酵産物が化学肥料の削減と土壌の温暖化ガス発生抑制に影響しうる作用機序に関する研究)