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新しい最高顧問の就任のお知らせ

この度、弊社では、ウイルス学研究と事業化の強化を図るために、ウイルス学研究の世界的権威である山本直樹先生(東京医科歯科大学名誉教授 / 元・国立感染症研究所HIVエイズ研究センター長/元・国立シンガポール大学教授)を最高顧問としてお招きすることとなりましたので、ご報告いたします。

 山本直樹先生は、RNAウイルスである、HTLV、並びにHIV研究を牽引されてきた世界的な研究者です。同じRNAウイルスとして、現在、蔓延している新型コロナウイルスの対策に関わるご業績もお持ちです。2003年に世界を震撼させたSARS(重症急性呼吸器症候群)(新型コロナウイルスの近縁のコロナウイルスによって発症)に効果のある候補薬剤(プロテアーゼ阻害剤の一種)を世界に先駆けて2004年に研究報告をされています。

当該薬剤は、新型コロナウイルスに対しても効果を有することもいち早く2020年1月にpreprintにて報告されておりますが、

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当該作用機序をサポートする構造化学的な知見も他の研究グループより報告されています。

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作用機序の異なる他の薬剤との併用効果についても有効性が確認されています。このような併用技術は、ウイルスの変異を考慮に入れた時にも、重要な研究開発の視点となります。

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さらに、新型コロナウイルスの重症化を防ぐトシリズマブは、インターロイキン6受容体の阻害剤ですが、関連する基盤研究の一つとして、HTLV-1ウイルス感染細胞や癌細胞で可溶性(血中を漂う)インターロイキン6受容体のリリースが促進されるという事実とその機序を世界で初めて明らかにしています(1994年)。

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可溶性インターロイキン6受容体の生体における役割は、その後、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)など他のウイルス感染症、各種炎症、ガン疾患との関係性にまで波及しており、インフルエンザウイルス感染では可溶性インターロイキン6受容体を介してIL-6や他の炎症性サイトカインの発現、サイトカインストームを引き起こすという重要な報告が知られています。すなわち、新型コロナウイルスの重症化予防の観点において欠かせない研究成果であったことがわかるかと思います。

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新型コロナウイルスに関わる内容について記載しましたが、山本先生のご業績は紙面では書ききれないほどであり、ウイルスと免疫との関係について幅広い視点で研究を進めて来られています。

これらの研究背景を踏まえて、2020年より弊社研究部門との多面的な研究協議を積み重ねた結果、新たなウイルス候補薬剤、並びにワクチンの開発に有力なデータを取得することに成功しました。

そこで、これらの成果をさらに迅速に社会貢献につなげるために、最高顧問(ウイルス研究:VR&D)としてお招きする運びとなりました。

今後、これらの成果については一定の検証が済んだ段階で、公表する予定です。

生態系の保全を図るために、極限環境微生物を活用してきた弊社の技術基盤は、本研究によってさらに裾野が広がっていくことを確信しております。


[弊社上半期研究情報]

preprint関連URLはこちらへ(コーネル大学プレプリントサーバ)。

共同研究機関(理化学研究所)によるプレスリリースURLはこちらへ(昆虫を介した環境保全に関わる研究: オランダの環境科学雑誌)

共同研究機関(理化学研究所)によるプレスリリースURLはこちらへ(家畜由来の温暖化ガス発生抑制に関する研究:イギリスの応用微生物学雑誌)

共同研究機関(九州大学)によるプレスリリースURLはこちらへ(同上)

日本農芸化学会2022年トピックス賞こちらへ(好熱菌発酵産物が化学肥料の削減と土壌の温暖化ガス発生抑制に影響しうる作用機序に関する研究)

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